2023/07/31
2024/01/14
ロードバイクのチューブレス化でおすすめの工具2選
![ロードバイクのチューブレス化でおすすめの工具2選](https://images.microcms-assets.io/assets/882dd99d690b4243ada7b503e815f165/8944643a438c4bbcbce7cfe35ad6df7b/20230801_eyecatch.jpg)
近年、ロードバイクをチューブレス化することがトレンドになっています。チューブレス化することで、乗り心地の向上や転がり抵抗の低減などのメリットがある一方、クリンチャーと比較して運用が手間になるというデメリットがあります。
この記事では、ロードバイクをチューブレス化するにあたってあると便利な工具を2つ紹介します。なお、この記事ではチューブレスレディタイヤのことをチューブレスと呼称します。
目次
チューブレス化のハードル
ロードバイクをチューブレス化するにあたって、多くの人がつまづく点は主に以下の3点ではないかと思います。
タイヤが装着できない
チューブレスタイヤはクリンチャータイヤよりも固く作られている場合が多いです。それが原因で、チューブレスタイヤを装着するのはクリンチャータイヤ以上に苦労します(タイヤとホイールの相性にもよる)。
途中までは手で装着できるものの、ある時点から固くなりタイヤがびくともしないという経験をした方は多いはずです。
![固くて嵌められないタイヤ](https://images.microcms-assets.io/assets/882dd99d690b4243ada7b503e815f165/36329085b98844c4b0def18bac8f3e6d/20230801_2.jpg)
空気入れでビードが上げられない
チューブレスタイヤをホイールに装着したら空気を注入していきますが、タイヤとホイールは完全に密着しているわけではなく、わずかに隙間が空いています。空気を注入する量よりも、隙間から出ていく空気の量のほうが多ければいつまでたってもビードが上がりません。
先にタイヤ内にシーラントを入れてから空気を注入することでビードが上がる可能性がありますが、それでもダメだった場合はシーラントを取り除いて原因を探る必要があり、かなり面倒な作業です。
シーラントの運用が面倒
チューブレスとクリンチャーの最大の違いが、シーラントをタイヤ内に注入する必要があるということ。しかもシーラントは1度注入したらノーメンテナンスでOKというわけではなく、定期的な継ぎ足しや交換作業が必要です。
シーラントの交換時期はロードバイクに乗る頻度や環境に左右されるため、一概にこうであるとは言えませんが、私が過去にチューブレスタイヤの交換をした際にシーラントの残量を確認したことがあります。詳しくは以下の記事を参考にしてください。
![チューブレスタイヤのシーラントの残量確認(約8か月経過)](https://images.microcms-assets.io/assets/882dd99d690b4243ada7b503e815f165/b36fda83550a4b89b92fc70602863255/20230725_eyecatch.jpg?fit=crop&w=150&h=150)
ebifran RoadBike Blog
チューブレスタイヤのシーラントの残量確認(約8か月経過)
工具でチューブレス運用の手間を解消する
前述の3点のうち、シーラント運用についてはどうしても避けることが出来ないですが、タイヤの装着とビード上げについては工具を使うことで容易に行うことができます。詳しく見ていきましょう。
タイヤグライダーでタイヤを装着
固いチューブレスタイヤを装着するのに便利なのが、タイヤグライダーという工具です。
![タイヤグライダー](https://images.microcms-assets.io/assets/882dd99d690b4243ada7b503e815f165/0e233cddb0bb4269b6616f7e092cb6d0/20230801_7.jpg)
軽量かつ小型で、ツールケースに入れて携帯することができます。
![タイヤグライダーをツールケースに入れる](https://images.microcms-assets.io/assets/882dd99d690b4243ada7b503e815f165/75b82e1f785648c8a4bdcd794df7c12e/20230801_1.jpg)
なお、使用しているのはPWTのツールケース。軽量でコスパの良いツールケースです。
タイヤグライダーの使い方は非常に簡単。タイヤをある程度のとこまで装着したら、以下のようにタイヤグライダーをホイールのリムに引っ掛けます。
![タイヤグライダーを装着](https://images.microcms-assets.io/assets/882dd99d690b4243ada7b503e815f165/6ef985db8c724e5e9ddb3a48ce430397/20230801_3.jpg)
あとはタイヤグライダーの上から手のひらの固い部分で体重を乗せていきます。タイヤグライダーが移動するごとにタイヤが装着されていきます。体重を効率よく乗せられるため、手だけでタイヤを装着するよりも非常に簡単に装着することができます。
![タイヤグライダーでタイヤを装着](https://images.microcms-assets.io/assets/882dd99d690b4243ada7b503e815f165/98945e8f8ca14678929ae11eaafc7f0c/20230801_4.jpg)
タイヤグライダーはタイヤを装着するだけでなく、タイヤを取り外すことも可能。私は従来タイヤレバーを携帯していましたが、今ではタイヤレバーではなくタイヤグライダーを携帯するようにしています。
タイヤブースターで簡単ビード上げ
チューブレスタイヤのビード上げが非常に楽になるのが、Schwalbe (シュワルベ)のタイヤブースターです。この工具に一度空気を注入し、注入した空気をタイヤ内に一気に放出することでタイヤのビードを上げる、という使い方をします。
![タイヤブースター](https://images.microcms-assets.io/assets/882dd99d690b4243ada7b503e815f165/6a907a1ea72f4e16adc8db6fec1982f7/20230801_6.jpg)
タイヤブースターに空気を注入する前に、注入した空気が漏れないようにコックを閉じます。縦向きにすることでコックが閉じ、横向きにすることで開きます。
![タイヤブースターのコック](https://images.microcms-assets.io/assets/882dd99d690b4243ada7b503e815f165/23749476c0cb417ba85c4b6df3ed9b85/20230801_8.jpg)
タイヤブースターの上部に仏式のバルブが取り付けられているので、ここから空気入れで空気を注入していきます。
![タイヤブースターのバルブ](https://images.microcms-assets.io/assets/882dd99d690b4243ada7b503e815f165/bed6a6b9852c4f38a0bd9f55eafb6573/20230801_9.jpg)
タイヤブースターに空気を注入したら、チューブレスバルブに口金を取り付けます。空気を大量に送り込めるよう、あらかじめチューブレスバルブのバルブコアを外しておきます。
![バルブコアを外した様子](https://images.microcms-assets.io/assets/882dd99d690b4243ada7b503e815f165/1238423bf8974729ac49b4e009f59d58/20230801_10.jpg)
タイヤブースターの口金は、以下の様にねじ切りされています。これがチューブレスバルブのねじ切りと合うようになっています。
![タイヤブースターの口金](https://images.microcms-assets.io/assets/882dd99d690b4243ada7b503e815f165/fc334c63631d4b90b8a7953f21ad00cb/20230801_11.jpg)
口金をチューブレスバルブに取り付けるとこんな感じ。
![口金をチューブレスバルブに取り付け](https://images.microcms-assets.io/assets/882dd99d690b4243ada7b503e815f165/2c7209fc81b44763977bf6e4145ee6db/20230801_12.jpg)
この状態でコックを開けば、タイヤ内に勢いよく空気が注入されビードが上がるはずです。口金を外すと一部の上がったビードが落ちてしまう場合がありますが、バルブコアを取り付けて通常の空気入れで空気を注入しなおすことでビードが上がると思います。
タイヤブースターで空気を入れる際の注意点は、タイヤ側の最大空気圧を超えないようにすること。大体のタイヤには最大空気圧が明記されていると思うので、事前に確認しておきましょう。
![タイヤ側の最大空気圧](https://images.microcms-assets.io/assets/882dd99d690b4243ada7b503e815f165/4a64bcd7fcf249c0b56926f7fce7812d/20230801_5.jpg)
なお、私が使用しているチューブレスバルブはDT Swissのチューブレスバルブです。1本あたり5gと非常に軽量です。
まとめ
チューブレスタイヤの装着とビード上げに役立つ工具を2つ紹介しました。
これらの作業は頻繁に行う作業ではないものの、1回の作業にかなりの時間を要します。そんな時に工具を使うことで大幅な時間短縮につながります。お金はかかりますが、その価値は十分にあると思います。
この記事が参考になれば嬉しいです。