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レビュー

2022/11/13

2024/01/14

シマノのディスクブレーキローター「RT-CL900」をレビュー

シマノのディスクブレーキローター「RT-CL900」をレビュー

2022年にシマノから発売された、新しいDURA-ACEグレードのディスクブレーキローター「RT-CL900」を取り付けてから約2000kmほど走行しました。購入した経緯や、使ってみてどうだったかといったレビューをお届けします。

結論から言うと、今お使いのディスクブレーキローターで音鳴りに悩まされている方には最適なアイテムです。

目次

購入した経緯

RT-CL900に交換する前は、SM-RT900というディスクブレーキローターを使用していました。現在は廃盤となった旧DURA-ACEグレードのモデルです。

SM-RT900の購入理由は見た目。フィンの塗装がブラックのため、ホイールのリムのカラーとマッチしてカッコよくなるのではと思って購入しました。結果的に見た目は非常に満足いくものになりました。

ただし使用を続けていくうちに不満な点も出てきました。それは長い下り坂でブレーキをかけ続けると、ブレーキレバーから手を放してもディスクブレーキローターから「シャンシャン」という音鳴りがすることです。

SM-RT900は構造上、熱によって変形しやすいらしく、ブレーキをかけ続けることで歪んでしまうようです。結果としてブレーキパッドと接触してしまい音鳴りが発生します。センター出しを何度も行っても改善しないため、耳障りですが諦めていました。

そんな中、SM-RT900の後継としてRT-CL900が発表されました。RT-CL900は設計を見直したことによって変形しにくくなっているということで、音鳴りが改善するかも、と思い購入することにしました。

外観

取り付けてみるとこんな感じ。フロントは160mm、リアは140mmです。

フロント
フロント
リア
リア

SM-RT900と比較するとフィンが小さくなってすっきりした印象です。横風にも効果があるかもしれません。

音鳴りが完全に無くなった

最大の焦点だった音鳴りは完全に解消されました。長い下り坂でブレーキをかけ続けても、急ブレーキでブレーキレバーを強く握りこんでも全く音鳴りしません。

SM-RT900のときはダンシングしたときにもブレーキパッドと擦れてしまうときがありましたが、RT-CL900ではこの現象も無くなりました。音鳴り対策にはかなり効果的であると実感しています。

RT-CL900はÉmonda SL 5に乗っていたころから使用していて、とても気に入ったためCANYONのUltimate CF SLXを納車後にすぐさま交換しました。

黒基調の見た目がカッコいい

以下はRT-CL900に交換する前のUltimate CF SLX。Ultegraグレードのディスクブレーキローターが取り付けられています。

RT-CL900に交換してみるとこんな感じに。フィンの塗装がシルバーからブラックになったことで、以前よりもすっきりした見た目になったんじゃないかなと思います。個人的には見た目も満足です。

制動力も問題なし

SM-RT900を使用していたときは前後160mmを選択していましたが、RT-CL900ではリアのみ140mmを選択。ディスクブレーキローターの径が小さくなると制動力も落ちるとされていますが、以前と同じくらいしっかりブレーキが効いてくれます。

ただしこれは自分の体重が約55kgと軽いからかもしれません。重量級のライダーは前後160mmのほうが安心かも。

重量はRT-MT900のほうが軽量

シマノのディスクブレーキローターには「RT-MT900」というモデルもあります。もともとはMTB用のモデルですが、SM-RT900が廃盤になった後、RT-CL900が発売されるまでの間使用を推奨されていたものです。

公称重量は以下の通りで、RT-MT900のほうがわずかに軽量であることが分かります。スペックはシマノの製品ページから引用しています。

RT-CL900

RT-MT900

平均重量

(160mm)

114g

108g

平均重量

(140mm)

96g

88g

このわずかな重量差を体感できる人がどれだけいるかは不明ですが、1gでも軽量化したいのであればRT-MT900のほうが選択肢にあがるかもしれません。

RT-CL800も有力な選択肢

この記事を執筆している時点でのRT-CL900のamazonの実売価格は約8,000円。前後で16,000円となるためやや高めの価格がネックです。

価格を重視する方におすすめなのが、RT-CL800というディスクブレーキローター。RT-CL900と同時に発売されたUltegraグレードのモデルです。

この2つ、価格差はかなりあるにもかかわらず重量が全く同じです。シマノの製品ページを見るとRT-CL900のほうが放熱性に優れるようなので、価格差はそこから来ているものと思われます。

変形しにくい設計となっていることはRT-CL800も同じなので、よりコストパフォーマンスに優れるアイテムと言えそうです。

まとめ

シマノのディスクブレーキローター「RT-CL900」を長期間使用したレビューでした。

自分がそうであったように、現在音鳴りに悩まされている方は交換することでかなり効果を実感できると思います。よりコストパフォーマンスに優れたモデルもあり、予算に合わせてどのモデルを選ぶか検討してみることをおすすめします。

この記事が参考になれば嬉しいです。